
ドライフルーツの起源を辿る
コンビニや量販店でも多くの種類が並べられる、私たちの生活にとても身近な存在であるドライフルーツですが、いつ頃からあるかご存知ですか?
ドライフルーツは、実は紀元前6000年頃に誕生したものです。その当時、ジョージアが位置する黒海とカスピ海の間(コーカサス地方)では、ブドウやプルーンの栽培が盛んでした。エジプトやイラク周辺では、すでに果物が栽培されており、少しでも長持ちさせるためにはどうしたらいのかという工夫を先人たちは凝らしていました。
先人たちが生み出した知恵は、現代へとつながる
今日でも果物は数日で悪くなってしまいますが、当時の人はこれを乾燥させることで保存性が増し、そして甘みがさらに凝縮されることにも気づきます。これが、ドライフルーツが作られるきっかけになったようです。
果物の栽培が行われていた、地中海や中東付近はとても乾燥した地域なので、果物の乾燥は簡単であったと推測できます。 乾燥した地域に住む人たちにとって、ドライフルーツが普及されることで彼らの食生活がより豊かになったと想像できます。
様々な用途で、人々の生活に普及したドライフルーツ
レーズンは古代ローマ時代、物々交換の品として、戦争中の兵士の兵糧として、税金として、また万能薬として、様々な場面で貨幣のような役割も果たしたそうです。
昔の人々の知恵によって作られるようになったドライフルーツは、保存性が高く、食べ物が不足する時期の栄養源となりました。
ちなみに日本だと、梅干しや干し柿、煮干しや干し芋など、食料が採れない寒い冬のための保存食として、栄養価の高いものが天日干しされていました。
栄養たっぷりな「天然のサプリメント」
果物にはもともと数えきれないほどの栄養素が含まれていますが、ドライフルーツはその栄養素がギュッと閉じ込められているので『天然のサプリメント』と言えますね。
栄養素が凝縮されているので、効果的にその栄養素を摂取することができます。中でも食物繊維と鉄分に関しては、生フルーツよりも栄養価が高いと言われています。
私たちの生まれるずっと前からあるドライフルーツ。
栄養価の高いものを長期保存する仕組みができたのがそんな昔とは、驚きです。